とある官女の日記 ~京の桜のめでたきことよ~
かの国の姫君は
京の桜を楽しみにして下さっており
弥生の中頃まで続いた寒波に
「咲くかしら・・・」と心配しておりましたが
姫君がお越しになられた日、
都は春色に包まれておりました。
立派な枝垂桜がある
とある神社へお出かけされ
降りそそぐ桜の美しさに
姫君の御心も
穏やかになられたことでしょう。
雅ゆきの御屋敷では
官女達と歌合せなどして戯れ、
春のひと時でございました。
令和六年卯月