とある官女の日記 霜月の姫君たち
山々が赤く色づき
秋らしい景色が京の都に広がっております。
本日、御屋敷へお越しになられたのは
若く、いと愛らしい姫君たちでございました。
姫君たちは絵をお描きになるのがお上手。
宮中の姫達が纏う十二単の絵を
お描きになられるそうで
十二単がどのような姿で
文様の形などもお勉強されているそう。
十二単の重ね色目は季節を表現し、
御唐衣や御表着の有職文様には
それぞれ繁栄や幸福などの意味がございますと
お伝えいたしました。
姫君たちはとても熱心にお話を聞いておられ
とても有意義なお時間を過ごせました。と
お言葉を下さいました。
姫君たちの見聞を広めるお手伝いができ
とても光栄にございました。
令和四年 霜月