とある官女の日記 ~源氏物語「少女」の五節の舞姫~
かの藤式部様がお書きになった源氏物語は
御屋敷の官女達も拝読しておりまして
「少女」の舞姫のお話
惟光様の姫君は
たいそう美しいとの御噂で

大殿(光源氏)のご子息・夕霧様は
惟光様の姫君に恋文を贈ったとか
「日陰にも しるかりけめや 少女子が
天の羽袖に かけし心は」

舞姫は四人、おられましたが
夕霧様の御心を射止めた
惟光の姫君は天女のようだったそうな
姫君は藤典侍となり、
宮中へ上がられますが
夕霧様と文を交わし続けたとか

忍ぶような恋愛模様が
とても素敵でございますね。
藤式部様のお話はとても面白くて
続きがとても気になります。
令和七年 春の昼下がり